2009-2010

コンビニエンスストアを改修した認証保育園の計画である。0~5歳児を対象とし、全員で30人程度を保育する。

敷地は亀戸に位置し、交差点に面した角地の1階にあり、2方向の道路に接している。

以前使用されていたコンビニエンスストアの設備を可能な限り転用し、限られた場所の中で快適な環境をつくることを目的とした。

全体の配置構成は間仕切りを低くし、部屋としての一体感をもたせ、コンビニエンスストアのガラスファサード生かし、自然光を取り込んだ明るく広がりのあるスペースとした。保育室は保育の段階に合わせて、0歳児スペース、1歳児スペース、2~5歳児スペースの三つに低い間仕切りで分節されている。水回りや厨房、事務スペースは、あらかじめコンビニの時にもバックスペースとして使用されていた場所にレイアウトすることで、整形に保育室を確保すると同時に、既存の水回りや設備などを極力利用している。これらの部屋同士、保育室の間仕切り間は指詰めなどの安全性を考慮し、空間の使い勝手を上げるため引き戸で区画されている。

デザインのポイントとしては、全体に統一感のある材料選び、カラースキムを心がけた。それぞれこどもの高さや動きに合わせて仕上げを決め、角にアールを取ることで危険防止とともに、デザインとしても丸みを帯びた優しいイメージで統一している。色についても、明るくニュートラルな色をベースに、扉の部分などに、染色MDFのオレンジ色や、鮮やかなイエローの塗装をポイントに配し、明るく楽しいインテリアを目指した。

こどもたちが長い時間を過ごすスペースとして、ただ単なる箱としてではなく、日々の生活の所作を、こどもたちが自ら積極的に行い、学びとれるような、第二の家、または学びの場となることを願っている。