幼児教育の核となる幼稚園は、「遊び」を重視した和田実先生の理念に基づき、園児たちは教室、園庭を分け隔てなく走り回り、その姿を先生方は見守り、子どもたちを感化誘導する。
目白幼稚園の設計コンセプトは、以上のような教育理念に基づき「教室」を持たない大空間と
ピロティ下の園庭をシームレスに繋げた場をつくることを目指した。狭隘な敷地を有効活用し、建築の内外部が一体化するような場をつくるため、ピロティ下の空間はハの地の構造とし、園庭側は全開放できる空間とした。
園庭の一部をピロティとすることで、昼間の日射を軽減し、日影空間をつくりだしている。また、避難階段に滑り台を併設したり、バルコニーを設けたり、ピロティ下の構造を利用して遊具を設置するなど、建築と遊具、遊び場の一体化を行った。
2010年度キッズデザイン賞受賞作