建築主の和田実学園は、日本の幼児教育の草分けの一人、和田実によって昭和4年に目白に設立された「目白幼稚園」を母体とし,その教育理念は「自由主義教育」を基本とする。また、より良い保育士の育成を目指して「目白保育学校」を設立した。学園の創立100年を迎えるにあたり、各所に分散している幼稚園、保育士専門学校を一か所に集約し、さらに地下に200人収容のホールを設け、今後の拠点とすることにした。

様々な機能を目白駅前の狭隘な敷地に集約するため。それぞれの要素を縦に積み上げ、地下にホール、1階に幼稚園、2-7階に保育士専門学校を配置、一部をピロティとし、空間を有効活用した。

JR側の西側外装には、アーティストのリッキー・カソ氏デザインのパブリックアートが、日射をカットするためのパンチングスクリーンの上に配され、こどものための長い伝統を持つ学校の建築であることを表現している。